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角田 淳弥; 柴田 大受; 馬場 信一; 石原 正博; 伊与久 達夫
日本機械学会M&M2004材料力学カンファレンス講演論文集, p.141 - 142, 2004/07
高温ガス炉(HTGR)の炉心に構造材として用いられている黒鉛は、中性子照射によって熱伝導率が低下するが、減圧事故等の事故時に炉内の温度が上昇した場合には、焼き鈍し効果により熱伝導率は回復挙動を示す。本研究では、黒鉛の焼き鈍し効果による熱伝導率の回復が、黒鉛ブロックの温度変化及び熱応力に及ぼす影響について検討した。さらに、焼き鈍し効果により回復する熱伝導率が、膜応力,ポイント応力及びピーク応力へ及ぼす影響についても検討した。
柴田 大受; 馬場 信一; 山地 雅俊*; 角田 淳弥; 石原 正博
日本機械学会M&M2004材料力学カンファレンス講演論文集, p.407 - 408, 2004/00
高温ガス炉の炉内構造材として有望である2次元C/C複合材について、その健全性を評価する設計手法を確立するため、クリープの発現を含めた高温変形特性について調べ以下の結論を得た。(1)室温での引張り試験により、クリープ条件を調べるうえで基準とする室温引張り強さを160MPaと評価した。データの偏差は、炭素繊維の方向と試験片平行部の方向とのずれに関連することを示した。(2)800Cでの高温変形試験において、室温引張強さの80%の応力では300時間では有意な変形挙動は見られなかった。また、95%の応力では、一般的なクリープ変形に似た時間に伴うひずみの増加挙動を示し、約10時間後に破断した。室温で同じ応力を加えた試験では変形を生じていないことから、高温での変形は温度による効果で発現したと考えられる。(3)高温変形破断後の試験片断面の状態から、繊維の引き抜きを伴う擬似クリープが生じたと考えられた。また、破壊の起点の一つとして、C/C材の製造時にマトリックス部に生じる残留気孔が関与していると推測される。C/C複合材を用いた炉内構造物の製作にあたっては、残留気孔の影響に注意すべきである。